SonicOS 7 システム --- TZ シリーズ用

非対称ルーティング

SonicOS は非対称ルーティングをサポートしています。非対称ルーティングとは、往路と復路でパケットのフローが別のインターフェースを通るようなルーティングです。これが行われることがあるのは、トラフィックが装置上の異なるレイヤ 2 ブリッジ ペア インターフェースを通るとき、または高可用性クラスタ内の異なる装置を通るときです。

精密パケット検査またはステートフルなファイアウォール アクティビティを実行するすべての装置は、パケット フローに関連付けられているすべてのパケットを "確認" する必要があります。これは、フロー内の各パケットが、目的の送信先に到達する限り、理論的には異なるパスに沿って転送されてもよい (つまり、介在するルータがパケットをいちいち確認しなくてよい) 従来の IP ルーティングとは対照的です。現在のルータは各パケット フローで一貫したネクストホップによるパケット転送を試みますが、これは一方向へのパケット転送にしか当てはまりません。ルータは、送信側ルータへの戻りのトラフィックの誘導を一切試みません。こうした IP ルーティング動作は、非対称ルーティングをサポートしない装置クラスタにとって問題となります。一連のクラスタ ノードが、すべて同じネットワークへのパスを提供するからです。クラスタを介してネットワークにパケットを転送するルータは、任意のクラスタ ノードをネクストホップとして選択する可能性があります。その結果、ある方向へのパケットのフローに使用されたノードがその戻りのパスで使用されるノードとは異なる非対称なルーティングとなります。フローのこの変化が、一方または両方のクラスタ ノードでトラフィックが破棄される原因となります。どちらのノードもフローのすべてのトラフィックを "確認" していないからです。次を参照してください。非対称ルーティング.

非対称ルーティング

非対称ルーティング

非対称ルーティング」で、PC1 が Server1 と通信するとき、双方向のトラフィックは異なるルータを通ります。つまり、同じ接続のパケットの中に青色のパスを通るものと、緑色のパスを通るものがあります。このような配備では、ルータが冗長ルート プロトコルや負荷分散プロトコル (例えば、Cisco HSRP プロトコル) を実行することがあります。

SonicOS ではステートフル検査が使われます。この装置を通るすべての接続はインターフェースに関連付けられます。しかし、非対称ルーティングがサポートされるようになったので、SonicOS は、フローが異なるインターフェースを通るときも、受信トラフィックと送信トラフィックを追跡し、ステートフルな精密パケット検査を提供します。

非対称ルーティングは、応答を返さない単方向接続 (すなわち、TCP 状態バイパス) とは別のものです。

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