SonicOS 7.1.2 リリース ノート

バージョン 7.1.2-7019

2024 年 8 月

この SonicOS 7.1.2 バージョンは、以前のリリースで見つかった問題に対する修正も含まれた、既存のプラットフォームに対する機能リリースです。

重要

  • NSsp 15700 用のこの SonicOS 7.1.2 ファームウェアは、MySonicWall では利用できません。お客様のサービス担当者にファームウェアについてお問い合わせください。
  • ネットワーク セキュリティ管理 (NSM) を使用してファイアウォールを管理している場合、SonicOS 7.1.2 は SaaS で現在利用可能な NSM 2.5 が必要です。(オンプレミス バージョンは、2024 年 9 月に提供される予定です)。
  • SonicOS 7.1.2 から SonicOS 7.0.1 へのダウングレードはサポートされません。
  • NSvSonicOS 7.0.1 から 7.1.2 へアップグレードするには、すべてのプラットフォーム用 NSv の新規インストールが必要です。(詳細については、『7.0.1 から 7.1.1 への NSv アップグレード』を参照してください。)
  • 重大な脆弱性に対する最新の更新を常にファームウェアに反映させるには、SonicOS 7.1.2 の「ファームウェアの自動更新機能」を使用します。(詳細については、『ファームウェアの自動更新』を参照してください。)

互換性とインストールの注意事項

  • 最も一般的なブラウザがサポートされますが、ダッシュボードの画像をリアルタイムで表示するには、Google Chrome を推奨します。
  • MySonicWall アカウントが必須です。

サポート対象プラットフォーム

この統合されたリリースのプラットフォーム別バージョンは、以下の通りすべて同一です。

プラットフォーム ファームウェア バージョン
TZ シリーズ 7.1.2-7019
NSa シリーズ 7.1.2-7019
NSv シリーズ 7.1.2-7019
NSsp シリーズ 7.1.2-7019
  • TZ270 / TZ270W
  • TZ370 / TZ370W
  • TZ470 / TZ470W
  • TZ570 / TZ570W
  • TZ570P
  • TZ670
  • NSa 2700
  • NSa 3700
  • NSa 4700
  • NSa 5700
  • NSa 6700
  • NSv 270
  • NSv 470
  • NSv 870
  • NSsp 10700
  • NSsp 11700
  • NSsp 13700
  • NSsp 15700

SonicOS NSv の展開は、次のプラットフォームでサポートされます。

  • AWS (BYOL および PAYG)
  • Microsoft Azure (BYOL)
  • VMware ESXi
  • Microsoft Hyper-V
  • Linux KVM

新機能

  • Cloud Secure Edge コネクタ: SonicOS は、Cloud Secure Edge コネクタを SonicOS 7.1.2 に統合しました。リモート ユーザは、ゼロトラスト機能を使用してプラーベート ネットワークに安全にアクセスできます。

    ソリューションのメリット

    • 攻撃範囲の低減: 組織は、ネットワークの境界のデバイスが侵入されたとしても、「誰も信用せず、常に検証する」というゼロトラスト アプローチの採用により、不正アクセスの試みを防ぐことができます。
    • 簡素化されたリモート アクセス: SonicOS 7.1.2Cloud Secure Edge コネクタ統合により、ユーザは VPN やアクセス ポリシーの構成を繰り返すことなく、認定されたアプリケーションにどのデバイスからでも場所を選ばずに安全にアクセスできるようになります。Cloud Secure Edge を使用することで、クラウド コマンド センターですべてのユーザとデバイスレベルのアクセス ポリシーを定義できます。
    • ユーザ エクスペリエンスの向上: ゼロトラスト ネットワーク アクセス (ZTNA) は簡単に有効化できます。SonicWall ファイアウォールのセキュア アクセスは数クリックで有効化でき、またプライベート リソースの定義は簡単に行えます。

    SonicWall ファイアウォールが「ポリシー モード」で動作するように構成されている場合、「Cloud Secure Edge コネクタ」は利用できません。

  • ファイアウォール記憶装置モジュールの強化この機能強化は、記録装置へのアクセス エラーや不要なセーフ モードへの移行などの問題が発生しないよう、記録装置モジュールの堅牢性を向上させることに重点を置いています。

修正された問題点

問題番号 問題の詳細
GEN7-33934 DPI-SSL を有効にすると、ユーザは添付ファイルが 1 MB を超える電子メールを送信することができません。
GEN7-34484 ファイアウォールを再起動すると、監査ログが消去されます。
GEN7-39872 NetExtender を使用すると、ダウンロード中にユーザが切断される場合があります。
GEN7-44421 静的 ARP 登録を追加する際に、「IP アドレスを動的に更新する」フィールドが更新されません。
GEN7-44519 NetExtender を使用して認証し、失効した AD/LDAP/RADIUS パスワードを変更すると、次のエラーが表示されます: NetExtender was unable to change your password (NetExtender パスワードを変更できませんでした)。Server response error (サーバがエラーを応答しました)。AD/LDAP/RADIUS サーバのパスワードは変更されていますが、クライアント システムに表示されるメッセージが間違っています。
GEN7-44690 LDAPS が構成されており、ユーザがコモン アクセス カード (CAC) を使用して認証しようとすると、SSL VPN ログインの認証に失敗します。
GEN7-45194 SLA プローブ」ページのドロップダウン リストに VPN 基準の SD-WAN グループが除外されるべきな場合でも表示されています。
GEN7-46030 「ファームウェア アップロード」ページで不正なファイルをアップロードしても、エラーが表示されません。
GEN7-46333 ArcSight 形式の syslog メッセージのいくつかのイベントに判別できない文字が表示されます。
GEN7-46338 アプリケーション ルールの動作オブジェクトに帯域幅管理オブジェクトを使用しても、帯域幅管理が動作しません。
GEN7-46494 ファイアウォールを再起動した後に、ユーザ名とグループ名がそれらに対応する CFS ポリシーのユーザ名とグループ名ではなく、Administrator (管理者) にリセットされます。
GEN7-46897 「グローバル VPN クライアント」が内部 DHCP サーバーを使用しており、「VPN を越えた DHCP」のリレー IP が DHCP 範囲と重複している場合、DHCP 範囲で IP アドレスを割り当てる際にリレー IP を使用して IP アドレスを割り当てることがあり、動的リースに問題が発生します。
GEN7-46926 AWS の次の地域の構成でエラー「エラー: プロパティ 'region' は次のいずれかのオプションが必要です:」が表示されます: CapeTown (ケープタウン)、HongKong (香港)、Jakarta (ジャカルタ)、Osaka (大阪)、Milan (ミラノ)、Stockholm (ストックホルム)、および Behrain (バーレーン)。
GEN7-47160 HTTPS 管理にユーザ定義のポートを使用すると、すべてのブラウザでユーザ ログイン認証のリダイレクトに失敗します。
GEN7-47173 NSa および NSsp シリーズのみ:ネットワーク > スイッチング > L2 発見」ページに LLDP プロファイルがありません。
GEN7-47185 NSa および NSsp シリーズのみ: ローカル パケット ミラーが動作しません。
GEN7-47327 仮想オフィス ウェブ ページがタイム アウトし、白い空白の画面が表示されます。
GEN7-47567 Chrome ブラウザで「TLS hybridized Kyber のサポート」を有効にすると、DPI-SSL を超えたアプリケーション ルールが動作しません。(Chrome ブラウザは、このサポートが既定で有効化されています。)
GEN7-47628 必要な際にカスタマー サポートの指示に従って、セーフ モードでマイクロコードの更新ができるようになりました。
GEN7-47691 インターフェースが 32 個以上あるファイアウォール上で 7.0.1 以前の構成をそれ以降のバージョンで読み込むと、スイッチ VLAN トランクが正常に動作しません。
GEN7-47736 SSL VPN ライセンスが消費され、ユーザの接続を妨げます。
GEN7-47743 EC 曲線 P-521 を伴う LDAP ローカル証明書を使用した TLS が、FIPS140-3 で使用できません。
GEN7-47756 LDAP 認証を使用するユーザ名にアクセント記号が含まれている場合、ログインに失敗します。
GEN7-47867 SD-WAN ルールを構成し、名前に "/" が含まれたアドレス オブジェクトを選択すると、エラー「プロパティ 'destination' は空のオブジェクトにできません」が表示されます。
GEN7-47953 すべての TZ モデル、NSa 2700、および NSa 3700 のみ: 特定の状況下で、コア ダンプ記憶領域のサイズが 500 メガバイト以上になる場合があります。
GEN7-48149 ハードウェア監視コントローラが、ファンの故障など、時折誤ったアラームを報告することがあります。
GEN7-48173 NetExtender を使用すると、LDAP と RADIUS ユーザに対する TOTP を介した 2 段階認証に失敗します。
GEN7-48288 SSL VPN ユーザが、RADIUS を使用した RSA PIN 認証のログインに失敗します。
GEN7-48414 コロン (:) が含まれた静的 ARP を追加すると、コロンが 2 重に誤って表示されます: XX::XX::XX::XX::XX::XX
GEN7-48420 SonicOS HTTP サーバにスタックベースのバッファ オーバーフローの脆弱性 (SNWLID-2024-0008)
GEN7-48526 Chrome ブラウザで TLS hybridized Kyber のサポートを有効にすると、DPI-SSL を超えた コンテンツ フィルタ サービス (CFS) の遮断が動作しません。(Chrome ブラウザは、このサポートが既定で有効化されています。)
GEN7-48612 SonicOS SSL VPN にヒープベースのバッファ オーバーフローの脆弱性 (SNWLID-2024-0009)
GEN7-48624 ネットワーク監視を複数構成すると、コア 0 の使用率が高くなる場合があります。
GEN7-48698 NetExtender を使用する際に、証明書と同じ名前のローカル ユーザに SSL-VPN サービスの権限が無いと、クライアント証明書認証が動作しません。
GEN7-48705 「認証パーティション」が有効の場合、ユーザとグループに「データなし」が表示されます。
GEN7-48754 LDAP サーバを複数使用し、「認証パーティション」が有効の場合、認証に失敗する場合があります。
GEN7-48755 AD サーバからユーザをインポートすると、「電子メール」属性の詳細がインポートされないため、2 段階認証を使用するユーザがワンタイム パスワードの電子メールを受け取ることができません。
GEN7-48761 クライアント証明書認証を使用すると、管理インターフェース、SSL-VPN ウェブ ポータル、および NetExtender を使用した SSL-VPN 接続に、失効した証明書を使用してログインできてしまいます。
GEN7-48958 SonicWall ルート証明書ストアに「GlobalSign Root CA R6」証明書が含まれていません。
GEN7-48990 AWS の自動スケール EC2 インスタンスをアドレス グループに割り当てると、インスタンス名と IP アドレスは「プロファイル オブジェクト AWS」ページで正しく識別されますが、作成されたアドレス オブジェクトの IP アドレスの 8 ビットが反転します。
GEN7-49115 DPI-SSL を使用すると、遮断ページが表示されない場合があります。
GEN7-49189 DPI-SSL を使用すると、特定の環境下でファイアウォールが自動的に再起動する場合があります。
GEN7-49451 NSsp 15700 のみ: 地域 IP 地図データベースを取得時にデータベースのサイズが最大制限を超えた場合、非マスター ブレードの既定のバッファ サイズがオーバフローする場合があります。
GEN7-49453 ゲスト管理者がゲスト ユーザを完全に管理できません。
GEN7-49544 SonicOS IPSec にヒープベースのバッファ オーバーフローの脆弱性 (SNWLID-2024-0012)

確認されている問題点

問題番号 問題の詳細
GEN7-28519 MD5 認証を有効にしている場合、ボーダー ゲートウェイ プロトコル (BGP) が確立できません。
GEN7-34246 ブラウザ NTLM 認証機能が動作しません。認証するために、ユーザはファイアウォールにログインしなければなりません。
GEN7-41593 LACP が有効化されている高可用性ペアをアップグレードする場合は、高可用性を無効にし、各装置をそれぞれアップグレードしなければなりません。
GEN7-43016

.ova ファイルを使用すると、NSv 展開時にエラー「disk image missing (ディスク イメージがありません)」が表示されます。

  1. Unzip を使用して、.ova を次の 3 つのファイルに解凍します: vmdk ファイル、nvram ファイル、および ovf ファイル。
  2. .ova ファイルではなく、これらの 3 つのファイルをアップロードします。
GEN7-43500 ローカル ユーザの名前を変更しても、「サーバ DPI-SSL 除外」と「サーバ DPI-SSL 包有」リストに登録が表示されたままになり、名前が変更されたユーザを選択できなくなります。
GEN7-43554

ユーザ定義悪意のあるドメイン名」リストと「ホワイト リスト」ページにドメイン 1 を追加した後、待機中の構成がまだ存在するため、有効なドメインを追加できません。

この問題は、ログアウトしてログインし直すと解決します。

GEN7-44642 NSsp 15700 のみ: MGMT/シャーシ IP と X1/予備 IP が同じサブネット内の場合、X1 の HTTPS 管理にアクセスできません。
GEN7-45252

NSsp 15700 のみ: スタンバイ ファイアウォールがアップロードされたファームウェアを開始できない問題が時折発生します。「現在の設定でイメージを再起動する」をクリックすると、コマンドライン インターフェース (CLI) に「Wrong firmware to boot (間違ったファームウェアの起動)」が表示されます。

ファイアウォールの強制フェールオーバーを実行します。アップグレードが成功するはずです。

GEN7-47528

SSL VPN ポータル ページから Windows 32 ビット用 NetExtender をインストールすると、メッセージ「The installer is only for x64 machine (インストーラーは x64 マシン専用です)」が表示されます。

sonicwall.com から NetExtender ソフトウェアを直接ダウンロードしてインストールします。

GEN7-49766 巨大なユーザ定義ロゴを使用して「キャプチャ脅威評価レポート」を生成した場合、「キャプチャ脅威評価レポート」の生成に失敗します。
GEN7-49782 Cloud Secure Edge > アクセス設定」の構成で、コネクタの配下にプライベート CIDR オブジェクトを追加すると、ゾーン定義ドロップダウンにすべての利用可能なゾーンが表示されません。
GEN7-49808 Cloud Secure Edge > アクセス設定」の構成で、「Default CSE Allowed CIDRs」グループに FQDN オブジェクトが含まれている場合、そのグループからいずれかのアドレス オブジェクトを削除しようとすると、管理インターフェースにエラー「このグループにメンバー オブジェクトを少なくとも 1 つ割り当ててください。」が表示されます。

追加の参考情報

GEN7-39938、GEN7-41275、GEN7-41953、GEN7-42134、GEN7-44298、GEN7-45652、GEN7-45701、GEN7-46228、GEN7-46405、GEN7-46482、GEN7-46498、GEN7-46515、GEN7-46611、GEN7-46690、GEN7-46779、GEN7-46780、GEN7-46782、GEN7-46785、GEN7-46829、GEN7-46831、GEN7-46935、GEN7-47261、GEN7-47282、GEN7-47339、GEN7-47406、GEN7-47407、GEN7-47545、GEN7-47546、GEN7-47563、GEN7-47597、GEN7-47630、GEN7-47698、GEN7-47724、GEN7-47725、GEN7-47789、GEN7-47807、GEN7-47809、GEN7-47928、GEN7-47945、GEN7-48003、GEN7-48060、GEN7-48117、GEN7-48164、GEN7-48185、GEN7-48198、GEN7-48228、GEN7-48248、GEN7-48389、GEN7-48390、GEN7-48439、GEN7-48593、GEN7-48602、GEN7-48703、GEN7-48747、GEN7-48790、GEN7-48836、GEN7-48893、GEN7-48969、GEN7-49113、GEN7-49167、GEN7-49209、GEN7-49213、GEN7-49711、GEN7-49789

確認されている日本語版特有の問題点

このセクションでは、本リリースで確認されている日本語版特有の問題点のリストを示します。

問題番号 問題の詳細
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「デバイス | 設定 > 管理 | 言語」タブやコマンド ライン インターフェース (CLI) などから言語を切替えると、構成設定が破損することがあります。

本リリースのファームウェアは、構成設定を引き継いだ言語の切替をサポートしていません。日本語から英語に切替えて、その後日本語に戻しても構成設定は破損した状態になるので、装置の言語を切替えないでご利用ください。

応急: 言語を切替えてしまった場合は、工場出荷時の構成で起動してから、必要な構成設定を行ってください。

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現在使用されているファームウェアのバージョンが、本リリースのファームウェアに対して構成設定を引き継いだアップグレード、およびエクスポートした構成設定ファイルのインポートに対応している場合、工場出荷時の構成で起動してから一度も英語表示の管理ユーザ インターフェースに切替えていない状態でのみそれをサポートします。

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「監視 | AppFlow > AppFlow 報告」ページなどでエクスポートした CSV 形式の接続監視結果ファイルをMicrosoft Excel で開くと、文字化けすることがあります。

Excel が UTF-8 エンコードの CSV ファイルを異なるエンコードで開くために発生します。

応急: エクスポートした CSV ファイルをテキスト エディタ等で開き、BOM 付きの UTF-8 文字エンコードまたは Shift-JIS 文字エンコードで保存します。その後、更新した CSV ファイルを Excel で開きます。

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管理ユーザ インターフェースやメッセージ、出力結果に、英語で表示される箇所があります。

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